戯言

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人生初のメイドカフェに行った話

日本に来た韓国人の友達に、日本独特の文化を見せるために先日、人生初のメイドカフェに行ってきた。

 

秋葉原メイドカフェのバーゲンセール状態で、メイドカフェが乱立している。

「アキバを歩けばメイドカフェに当たる」ということわざにもあるように、秋葉原に軽い気持ちで足を踏み入れると、様々な物陰から、血眼になったメイド服を着た女が音もなく忍び寄ってきて勧誘してくる。このエンカウント率、理由なくポケモンを思い出す。

 

事前にネットで軽く検索したところ、「在籍メイド500名」と他店を凌駕する在籍数で、口コミでもよく店の名前が出ていた事からめいどりーみんに決めた。

maidreamin.com

 

店の入り口付近に行くと、メイド服の女がエレベーターに送ってくれた。

 

メイド女A「ようこそ夢の国へ。ご主人様、ここははじめてですかにゃん?この扉は一瞬でワープするにゃん」

 

オレ「(いやこれどう見ても普通のエレベーターだけど…)すごい、よく世界観貫いてますね…」

 

メイド女A「貫くって何のことだにゃん?ワープできる魔法の扉にゃん。それではいってらっしゃいませ」(6Fを押す)

 

聞いてるこっちが恥ずかしかった。耐えられん

 

「チーン」(エレベーターの音)

 

エレベーターを開くと外の女の子よりダウングレードしたルックスのメイド服を着た女の子が出迎えてくれた。

「はじめてですか?システムについて説明しますね。~~~(普通の丁寧語で説明を淡々と話し出す)」

 

喋り方なんとかしろ。普通過ぎてさっきの子の頑張りが台無しだよ。

しかもチャージ代800円て高過ぎだろ…。ジャンプ3冊買ってお釣りが来るぞ

 

 

 

席に着くと入り口で説明してくれたお姉ちゃんが世界観をガン無視した丁寧な敬語で一番高いメニューがいかにオトクかという事を説明してくる。はちゃめちゃに営業トーク。

 

オレ「あ、僕このうさちゃんパフェ食べるんで…もう大丈夫です

 

カメさんパフェと悩んだけど、800円くらいのうさちゃんパフェを食べる事にした。

 

営業に失敗した彼女はあからさまに不機嫌そうな顔をして途端にサービスが悪くなった。なんというかこう…完全に彼女感情のないロボット。

ろうそくに火をつけるおまじないかなんかで、「萌え萌えキュン」みたいな訳の分からない呪文を一緒にやらされた。彼女が笑顔ならまだしも、無表情だから事務作業感があって本当に最悪な接客

 

 

注文してからメニューが来るまでは何の絡みもなく、店内にいる3人のメイドは常に料理を運ぶか店に入ってきたお客さんを案内してた。

しばらくしてうさちゃんパフェが来て、悔しいけどそこそこクオリティは高かった。

味も美味しい。一緒に来た韓国人の友達が「ゼンゼンカワイクナイネーソトノホウガカワイイネー」とぼやいていた。

 

オレは優しく彼に悟ったような口調で教えてあげた。

これがマーケティングなんだ。店内の女の子は可愛くなくても、可愛い女の子を外に配置する事で期待させて客をだます。これがビジネスなんだ。

 

黙々とうさちゃんパフェを半泣きになりながら食らいついた。一生ここには来ないと心に誓いながら。

 

合計滞在時間は20分程度だっただろうか。ほぼパフェ食って食った瞬間お会計をお願いした。

 

一人2000円弱という大金を泣く泣く払った。地獄。

最後に「次回使える300円分の割引券」みたいなのが当たるくじ引きを引いたら、1等の店の特注クッキーが当たった

「やったー」という喜びの感情よりも先に「え?これ1等なの」という疑念が押し寄せてきた。

「おめでとうございますだニャン!それは一番人気だニャン!」という女の子(エスカレーターで送ってくれた女の子が対応してくれた)の声で、ようやくこの商品が店のくじ引きの中では相対的にいい景品である事を悟った。

 

その後、メイドが見送ってくる気配もないのでそのまま店を出て、エレベーターのボタンを押して待っていた。

 

するとエレベーターの横にお客様満足度を尋ねるものがあるではないか。

「楽しかった」「普通だった」「つまらなかった」の3エリアにシールを貼っていくシステムだった。

迷わずシールを2枚取ってつまらなかったに貼ろうとしたまさにその瞬間、

後ろから遅れて見送りに来た女の子が来て、無言の圧力に屈したオレは、黙って「普通だった」に青いシールを2枚貼り付けたのだった…。

 

メイドカフェ、2度と行かない。